疲労回復にも効果的な「夏ジビエ」

ジビエ

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ジビエとなる鹿肉の旬は、脂ののっている秋から冬にかけてだと思っていましたが、実は夏もいいなんて知りませんでしたよ。

でも夏場は捕獲してから処理するまでを手際よくやらないと内臓が腐敗しやすいので扱いが難しいということです。

そんな貴重な夏ジビエにはさっぱりした味わいで疲労回復の栄養素もたくさん含まれています。

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・夏ジビエのおいしさの特徴

夏ジビエの特徴について、日本ジビエ振興協 議会理事長で、長野県茅野市のレストラン「オーベルジュ・エスポワール」オーナーシェフの藤木徳彦さんによりますと、

ジビエの秋冬と夏の違いは脂分の量です。

ジビエの代表格ともいえる鹿肉も猪肉も、夏は脂分が少なくさっぱりとした味わいで、赤身本来の旨みを楽しめます。

もともと鹿肉は、他の食肉と比べて脂肪が少なく、低カロリーで高たんぱく。

貧血や冷え性を予防する働きをもつヘム鉄と呼ばれる鉄分が豊富です。

また、 猪肉には、新陳代謝を促すビタミンB群が豊富なので、疲労回復にも効果的です」

とのことです。

・ジビエを家庭で楽しむ際の注意点

 

ジビエは国内300カ所ある獣肉処理施設から出荷されており、一般人でも卸先となる精肉店などで購入することが可能。

たとえば、静岡県の「ヤマモトフード センター」では、「イズシカ肉」と「いのしし肉」を販売している。

鹿肉は100gあたり、ひき肉が150円、モモ肉が180円と、手頃な価格。

猪肉は 100gあたり、バラ肉が550円、モモ肉が450円である。

 

「ジビエは、生または加熱が不十分だと、E型肝炎ウイルスや大腸菌の食中毒になるリスクがあるほか、寄生虫の感染の恐れもあるため、必ず十分に加熱してく ださい。

ただし、高温で加熱すると、肉が固くなり、臭みも残ってしまいます。

たとえば、フライパンなら最初から温めず、あらかじめ肉を置いてから焼くとよ いでしょう。

中心部の温度を75度で1分間以上加熱すれば、美味しく安全に食べられます。

また、冷凍保存をしてもE型肝炎ウイルスや菌は死滅しないので、 生食は絶対にやめてください」

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藤木さんが最もオススメだというのは、ズバリ鉄板焼き。肉の旨みをダイレクトに感じてうまいのだとか。

・ジビエを普及させたい理由

徐々に市民権を得ているジビエだが、現在、より多く消費する必要に迫られている。

環境省の発表によると、作物などを荒らすとして捕獲目標となっている鹿・猪は80万頭ずつ。

しかし、昨年はいずれも半分もクリアできておらず、個体数は増え続けている。

 

「猟師や業者の人材不足も問題ですが、一番の課題は、消費が少ないこと。

牛や豚などと同じように、鹿肉や猪肉がテーブルミートとしてスーパーマーケットに 並ばない限り、現状以上の消費は見込めません。

衛生面はクリアしているのに、ジビエには、“固い、まずい、臭い”という悪いイメージが先行して、扱ってく れるお店が少ないのです。

悪いイメージを払拭し、本来のジビエのおいしさをもっと多くの人に広めたいと思います」

 

鹿肉や猪肉はヘルシーながら旨みも凝縮されていて食べ応え充分。今年の夏はジビエを楽しんでみませんか?

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