・相続対策の空き地利用のサブリースは危ない
相続対策に有効!などと売り込み営業をかけている、新築物件のサブリースは、ほとんどの大家さんは泣かされています。
社会問題となってNHKのクローズアップ現代でも「アパート建築が止まらない ~人口減少社会でなぜ~」として取り上げられたほどです。
相続問題にからませて空き地の有効活用を語った新築物件のサブリースは、2年後に大家さんが泣きを見ることになります。
5年先もわからない経済情勢の中で「30年間の家賃保証」なんてできるわけありませんよね。
契約条項の隅々まで理解した上で契約してください。
必ず業者側に有利で大家さんを泣かせることになる条項が盛り込まれています。
暮らしっく不動産の 「サブリースの落とし穴。5つの問題点とデメリット。」 で詳しく取り上げられています。
・サブリースが空き家対策の救世主となる
このように非常に印象が悪い新築物件サブリースですが、中古物件のサブリースにおいては、大家さんの立場に立って空き家問題に取り組み始めた好事例があります。
NPO法人空家・空地管理センターが新しくスタートさせた空き家サブリース事業「AKARI」は、空き家を3~7年間借上げ、大規模なリノベーションを行った上で、事業者「AKARI」側で賃貸戸建や店舗、民泊などの活用を行うというものです。
加えて「定期借家契約」を使っているので、契約期間が終了すれば、設備投資がされた以前よりもキレイな空き家が戻ってくるというものです。
個人住宅の空き家の所有者にとって、賃貸に出すと一言で言ってもリフォームにまとまった資金が必要だったり、入居者が集まらなくて家賃収入が入らず投資が無駄だったりということもあります。
改修もしてくれて、入居者も見つけてくれて、いくばくかの家賃も入ってくる(固定資産税や都市計画税をまかなえる位)し、管理の手間や近隣からのクレームに悩まされることもならば、この空き家サブリースシステムは空き家問題の解消に大きな可能性を秘めているはずです。