2016年6月20日付け 岩手日報によりますと、
・電気柵設置や下草刈りが熊被害対策として効果が上がっている。
2007年から電気柵の設置や熊の生息地と人との緩衝地帯の整備などに取り組み
2014年、2015年度は捕獲ゼロを達成しました。
岩手県内で今年ツキノワグマの出没が相次ぐ中、盛岡市猪去地区で地域住民と岩手大学生、
盛岡市が一体となった熊被害防止対策が効果をあげています。
この地区は林檎や水稲栽培が盛んで約20年前から熊の農作物被害に悩まされてきました。2006年の13頭が捕獲された大量出没を契機に、
盛岡市が仲介役となって岩手大学との連携を開始しました。
2007年から電気柵の設置や下草刈りなどの活動を年4回行っています。
また岩手大学教授による地域住民へのツキノワグマの整体の講義も並行して行い、
山沿いに商品化しないりんごを捨てないなど、
熊を呼び寄せないための意識改革を図りました。
それにより、近年、人里への出没や農作物被害はほとんどなくなり、2014年、2015年度は捕獲が0件となりました。
6月19日には、今年最初の活動として、緩衝地帯形成のための山沿いの下草刈りを行いました。
下草を狩ることで電気柵の漏電を防ぐほか、見晴らしの良くなることで山から出てきたクマが隠れる場所がなくなり出没が減ります。
この活動は、有害補助だけに頼らない熊被害防御策として、他の地域にもヒントとなりそうである。